哺乳類について
哺乳類は、動物界 脊索動物門 脊椎動物亜門に分類される生物群です。分類階級は哺乳綱とされます。
多くのものが胎生で、乳で子を育てるのが特徴です。ヒトは哺乳綱の中の霊長目ヒト科ヒト属に分類されます。
哺乳類に属する動物の種の数は、研究者によって変動しますが、おおむね4,300から4,600ほどです。
日本およびその近海には、移入種も含め、約170種が生息しています。
哺乳類という言葉は、1758年、「分類学の父」リンネによる『自然の体系』第10版においてはじめて用いられました。
「哺乳類」は、ドイツ語のSäugetiereの訳です。saugen(母乳を飲む)と Tier(動物)に由来しているそうです。
哺乳類の進化について
哺乳類の起源は古く、既に三畳紀後期の2億2500万年前には、最初の哺乳類といわれるアデロバシレウスが生息していました。 そのルーツは、古生代に繁栄した単弓類のうち、キノドン類です。単弓類は、爬虫類の双弓類とは石炭紀中期に分岐し、 独自の進化をしていました。単弓類はペルム紀末の大量絶滅において壊滅的なダメージを受け、キノドン類などごくわずかな 系統のみが三畳紀まで生き延びています。一時期再び勢力を挽回するものの、既に主竜類などの勢力も伸長し単弓類は既に地上の 覇者ではなくなっていました。そして、三畳紀後期初頭の大絶滅を哺乳類とともに生き延びたのは、トリティロドン科のみでした。 恐竜の全盛時代であるジュラ紀、白亜紀の哺乳類はネズミほどの大きさのものが多かったようです。 白亜紀前期には、すでに有胎盤類が登場し、中国から発見された大型の哺乳類の化石から未消化の恐竜の子供が見つかっていおり、 哺乳類が恐竜を捕食していたということになります。恐竜を含む主竜類が繁栄を極めた時代には、哺乳類は、夜の世界など主竜類の 活動が及ばない時間・場所などのニッチに生活していたようです。現在、鳥類などに比して哺乳類の視覚が全般的に劣っているのも、 この長い夜行生活を経て視覚が退化したためだそうです。約6400万年前、鳥類とワニ類を除く主竜類が絶滅し、次の新生代では、 その空白を埋めるように哺乳類は爆発的に放散進化し、多種多様な種が現れました。現在では地中や水中などを含め、 地球上のほとんどの環境に、哺乳類が生息しています。
哺乳類の分類
かつて哺乳類は原獣亜綱、異獣亜綱、獣亜綱の3つに分類され、原獣亜綱と異獣亜綱は雑多な原始的哺乳類を含みました。その後、 別系統だと判明した多くのグループが外されました。原獣亜綱はかつての分類群と共通点が少ないため、原獣亜綱という分類群は 解体されたとして、新しい名称のAustralosphenidaで呼ぶことも多いようです。獣亜綱に近いグループは、獣亜綱と合わせて 新たなグループに分類されましたが、名称や分類には異説もあります。
絶滅動物について
生物のある種が絶滅すること自体は、地球の生命の歴史においては無数に起きてきた事象ですが、人間の経済活動がかつてないほど 増大した現代では、人間活動が生物環境に与える影響は無視できないほど大きく、それによる種の絶滅も発生してきています。 野生生物の絶滅は、これからの社会のあり方にも深く影響すると考えられています。
トキ(日本産野生個体の絶滅)
トキは、コウノトリ目トキ科の鳥です。19世紀までは東アジアに広く分布しており珍しくない鳥でしたが、20世紀前半には激減 してしまいました。2010年12月上旬の時点で中国・日本・韓国を合わせた個体数は1,814羽。学名はNipponia nipponで、 しばしば「日本を象徴する鳥」などと呼ばれます。新潟県の「県の鳥」、佐渡市と輪島市の「市の鳥」です。 体長は約76センチメートル、翼開長は約130センチメートル。朱色の皮膚が露出している顔、トキ亜科特有の下方に湾曲したくちばし、 後頭部にあるやや長めの冠羽が特徴です。全身は白っぽいですが、春から夏にかけての繁殖期には首すじから黒い分泌物が出て、 これを体に塗り付けるため頭から背のあたりが灰黒色になります。水浴びなどの後にその擦り付けを行うため、水浴び直後は特に濃く、 ほとんど黒に近い色です。翼の下面は朱色がかった濃いピンク色をしており、日本ではこれを「とき色」といいます。 脚も頭と同様に朱色で、虹彩は橙色。幼鳥は全身灰色で、頭部が黄色です。
コウノトリ(日本国内繁殖野生個体群絶滅)
コウノトリは、コウノトリ目コウノトリ科に属する鳥類の一種。別名、ニホンコウノトリ。 全長約110~115cm、翼開長160~200cm、体重4~6kgにもなる非常に大型の水鳥です。羽色は白と金属光沢のある黒、 クチバシは黒味がかった濃い褐色。脚は赤く、目の周囲にも赤いアイリングがあります。 成鳥になると鳴かなくる代わりに「クラッタリング」と呼ばれる行為が見受けられます。クラッタリングとはくちばしを叩き合わせるように 激しく開閉して音を出す行動で、ディスプレイや仲間との合図に用いられます。主にザリガニなどの甲殻類やカエル、魚類を捕食し、 ネズミなどの小型哺乳類を捕食することもあるようです。日本列島にはかつて留鳥としてコウノトリが普通に棲息していましたが、 明治期以後の乱獲や巣を架ける木の伐採などにより棲息環境が悪化、ときには、太平洋戦争前後のの食料不足の中で食用にされたことも あり 、1956年には20羽にまで減少してしまいました。そのため、コウノトリは同年に国の特別天然記念物に指定されました。
マミジロクイナ
マミジロクイナは、動物界脊索動物門鳥綱ツル目クイナ科ヒメクイナ属に分類される鳥類です。 全長は17.8-19センチメートルで、頭頂の羽衣は暗青灰色や灰褐色です。体上面の羽衣は暗黄褐色で、顔や胸部の羽衣は灰色や灰青色。 嘴基部から眼上部に眉状、また嘴基部から眼下部、耳孔を被う羽毛にかけて白い筋模様が入っています。 体側面から腹部、尾羽基部の下面を被う羽毛は淡褐色や赤褐色で、虹彩は赤く、嘴は黄色や黄緑色で、基部が赤くなっています。 湿原、湖、河川などに生息すし、渡りは行いません。食性は動物食で、魚類やその卵、カエル、昆虫、クモなどを食べていたようです。
キタタキ(日本産絶滅)
キタタキ は、キツツキ目キツツキ科に分類される鳥で、15の亜種に分かれます。 アジアに分布するキツツキ類の中では最も大きい部類で、体長は42cmから48cmに達します。頭頂部の羽毛と頬の斑点は赤で、 上半身は黒い羽毛で覆われ、下半身や羽毛の先端の白い部分とコントラストをなしています。足には4つの爪があり、 うち2つは後ろ向き。尾羽は硬いく、全体としてクマゲラに似た大きさと姿をしていますが、クマゲラが体全体が黒いのに対し、 キタタキは下半身が白い点が異なっています。もともとこの亜種は朝鮮半島と日本の対馬で確認されてましたが、 対馬では森林伐採で生息地が失われたことに加え、博物館の標本などの目的でも乱獲されてほとんど姿を消してしまいました。 鳥類学者の黒田長禮は1920年に対馬で1つがいの標本を発見し、これに基づいて1923年には天然記念物に指定されました。 しかし、50年間確認がされなかったため、1972年に指定が解除されています。韓国でも森林伐採の拡大により、希少種となってしました。 1952年に保護動物に指定されましたが、1978年までにほとんど姿を見ることが出来なくなってしまったそうです。