爬虫類について
爬虫類は脊椎動物の分類群の一つで、分類上は爬虫綱という単位を構成します。爬虫類の「爬」の字は「地を這う」の意味を持ちます。
古生代に地上で生活環を全うできる生物群として両生類から分かれて進化した爬虫類は急速に多様化しました。
古生代半ばから中生代前半にかけては哺乳類型爬虫類が、中生代には恐竜、翼竜などが、新生代からは鳥類や哺乳類が繁栄しました。
一般的に爬虫類と言えば有羊膜類の動物から鳥類と哺乳類を除いた生物群を指します。
現生種としてはトカゲ類、カメ類、ワニ類、ムカシトカゲ類が含まれます。基本として体表は表皮の変形した鱗でおおわれ、
4本の脚と尾、乾燥に強い卵などが特徴です。ヘビや一部のトカゲのように脚が退化しているものやカメ類のように鱗と骨格が一体化し、
甲となったものもあります。繁殖形態は卵生で、革質か石灰質の殻におおわれた卵を陸上に産みます。生まれた子どもは親と同じ姿を
しており、変態はしません。直接子どもを産む卵胎生の種もあります。多くは変温動物で、体温が外部温度に少なからず依存します。
変温動物で体温を保つ必要がないため、哺乳類や鳥類に比べて食事の間隔は長いようです。適度な水分さえあれば何も食べずに
1ヶ月ほど生きることもあります。ウミガメの一部の成体などのように体温の変動幅がわずかな恒温動物的体温調節を行うものもいます。
カメ目
動物界脊索動物門爬虫綱に属する目。本目の構成種における形態の最大の特徴は甲羅をもつことです。 甲羅は脊椎や肋骨と癒合した皮骨からなる甲板と、鱗からなる甲板の2つの甲板で構成されます。現生種では化石種と比較して甲板が薄く 軽量化し、甲板数も少ない傾向があります。例外もありますが陸棲傾向の強い種では甲板が分厚く背甲がドーム状に盛り上がり、 水棲傾向の強い種では水の抵抗を減らすため甲板が薄く背甲が扁平になる傾向があるようです。しかし水棲種でもドーム状に盛りあがる 背甲を持つ種も多く、これは捕食者に対する防衛手段と考えられています。また陸棲種では腹甲が大型になり、水棲種では腹甲が 小型になる傾向があります。また複数の科において腹甲に蝶番状の機構がある分類群が存在し、これにより腹甲を折り曲げて 可動することができます。
ムカシトカゲ目
ムカシトカゲ目は爬虫綱の目の一つであり、現生種はムカシトカゲ属1属2種のみからなります。 現生種として生き残っているのはニュージーランドのムカシトカゲのみであり、典型的な陸生小型爬虫類という姿は昔から変わりません。 ムカシトカゲ目が保持する形質として、多くの場合椎骨が両凹型であり、脊索が残存することが挙げられます。 椎骨の前端・後端両方が杯状にくぼんでいる両凹型の椎骨は、有羊膜類が初めて現れたときにもっていた椎骨であり、 その後に前後のどちらか一方が凸型となって椎骨同士が強固に連結される前凹型・後凹型の椎骨を持つグループに進化しました。 現生の有羊膜類で両凹型の椎骨をいまだに持っているのはムカシトカゲのみです。なお、尾椎には自切面を持つものが多く、 生存時には一部のトカゲ類のように尾を自切することが出来たと考えられています。
有鱗目
有鱗目は、爬虫綱の目の一つでトカゲ類・ヘビ類を含むグループです。現生する4目の中では最大のグループで総勢7000種以上であり、 この1目だけで現生爬虫類の全種数の95%以上を占めます。頭蓋骨の側頭弓が消失、総排出腔は体軸に直角に開き、半陰茎を持つ、などを特徴と しています。有鱗目はトカゲ目とも呼ばれることがあります。小は体長数cmのトカゲから大は10m近くにもなるニシキヘビの仲間まで、 その多様性において、脊椎動物の目として有鱗目に比肩しうる物は少ないようです。 南極大陸を除く全ての大陸に生息し、海洋に進出したものもいます。最も生息数の多いのは熱帯ですが、温帯から高緯度地方まで 広く分布しており、北極圏にまで進出しています。生息環境も、森林低床・森林樹幹・草原・湿地・地中・水域・砂漠・高地から 人家周辺に至るまで幅広く生息しています。
ワニ目
ワニ目は肉食性水棲爬虫類です。ワニ目は長い吻と扁平な長い尾を持ちます。背面は角質化した丈夫な鱗で覆われており、 眼と鼻孔のみが水面上に露出するような配置になっています。オリノコワニでは全長7メートルに達する記録もありますが、 キュビエムカシカイマン、ニシアフリカコビトワニなどの小型種では、1.5メートルほどで成熟します。 大型種では体重1トンに達する個体も存在するなど、現生爬虫類としては最重の一群を含んでいます。 現生種は熱帯から亜熱帯にかけて23種が分布し、淡水域および一部の海域に棲息します。水場からあまり離れることはないようです。
鳥類について
鳥類は、動物-脊椎動物の下位で鳥綱を構成するグループです。前足が翼に変化しており、後足で二本足歩行をするとともに、
大半の種が飛翔能力をもちます。全身が羽毛に覆われています。例外なく卵生であり、胎生や卵胎生のものは知られていません。
世界で約1万種弱が確認されており、生息地は熱帯・温帯・寒帯・極地・乾燥地帯、および海洋と、ほとんどすべての地域・環境に
進出しています。また、ハチドリなど最小体重数gの小型種から、ダチョウなど最大150kgの大型種まで、様々な大きさの種が存在します。
鳥類の生態
摂食食物は通常丸呑みし、破砕は砂などの硬質小粒が入った筋肉質の砂嚢で行います。口器はクチバシで、咀嚼には適していません。 食性は様々ですが、動物食もしくは種子・果実食が多いようです。草食は地上性の走鳥類などわずかです。飛行はエネルギー消費量が 大きいために高カロリーの摂取が必要なためでもあるとされています。動物食としては、地上の昆虫類・魚類・両生類・爬虫類・ 哺乳類・鳥類から水辺の節足動物・軟体動物・貝類など、体格・形態に合わせて、様々な環境において捕食者となっています。 植物食としては、種子類・果実類を対象とするものが多いようです。ダチョウ類は例外的に草食で、彼らは空を飛ぶことを放棄したため、 体重の制限理由がなくなり、草食に適した消化器官をもっています。
鳥類の営巣
鳥類は繁殖に営巣することが普通で、巣作りにエコリージョンで使用できる様々な巣材を利用します。代表的な巣材は、草・苔類・ 海草・自分自身の羽毛・他の鳥の羽毛・動物の毛・小石・泥等々多様です。巣作りをしない鳥類は極めて少なく、他の鳥類に託卵する カッコウ類や、自分自身の足の上で卵をかえすコウテイペンギンなどです。
飛ばない鳥とは
鳥類の中にはさまざまな理由により、飛ぶ能力を放棄した鳥も少なくありません。飛ぶことをやめ地上生活に特化したダチョウ類・ キーウィや、海洋生活に特化したペンギン類などがいます。中でもダチョウの仲間はかなり古い時代に飛ぶのをやめ、 競合する陸上ほ乳類の多い環境を生き抜いてきました。それ以外にも飛べない鳥は点在しますが、それらはより新しい時代に、 二次的に飛ばなくなったものと考えられています。そのような鳥類は、ニュージーランドや孤島など、地上性の哺乳類のいなかった 環境で進化したものに多いようです。捕食者の不在に加えて、競合する草食獣などが存在しなかったため、地上動物のニッチに 収まることのできた鳥たちです。しかし、ヒトが島に侵入した後、ヒトが持ち込んだ家畜、あるいはヒトの移動にまぎれて 進入したヘビなどの帰化動物、そしてヒトそのものが彼等の脅威となっており、日本のヤンバルクイナはヒトがハブ退治のために 持ち込んだマングースによって絶滅の危機に瀕しています。また、、家禽化の過程でほとんど飛ばなくなった鳥(アヒル)、 あるいは全く飛ばなくなった鳥(ガチョウ)もいます。